あるていどらくにいきたい

生きづらいぼくたちが
なんとか生きていけますように

2015-08-18

司法書士試験用に読んで面白かった入門書を全部挙げます。読書大好き人は全部読むといいいと思います。【ぼくぼくアドバイス④】

国家難関資格たる司法書士試験を目指すみなさんにあっては,かねてよりの読書好きがこうじて,学習の指針として「ひとまず書籍中心でいこう」と考えるひともいるかと思います。ぼくもそうでした。それが良いかは置いといて,書籍中心でいく場合はまず「入門」段階が最大のハードルとなるでしょう。

そこでぼくがこれまでに読んだ入門書のなかで面白かったものを紹介したいと思います。何から探せばいいのか,という問題をチャッチャとクリアできますよ!

面白かった本一覧

法学全般

法学に関する入門書が必要かと聞かれると,正直微妙なところではあります。しかし『現代法学入門』だけはオススメしたいです。ぼくがこれを読んだのは公務員試験時代でして, 内容はすっかり忘れましたが)なにか異様に感動したことだけはいまでも覚えています。なにに感動したのかも思い出せませんが,友人のT氏を呼び出して興奮を伝え続けた記憶があります。

民法

民法もまた公務員試験の受験科目であり,かなりたくさんの入門書を読みました。

リーガルベイシスはぼくの読んだ当時『ゼミナール民法入門』というタイトルでした。分量が入門の域を超えてる気がしますけど,フランクで読みやすくて,面白いんですよねえ……。伊藤真先生のは読んだほうがいいと思います。あとは適当に図解系や雑学系の本をどうぞ。

潮見先生や川井先生の本も読んだのですが,まったく分かりやすくなく怒っていたところ,それらは司法試験受験生がいわゆる「まとめ本」として使うものだと教わりました(伊藤塾の3300選みたいなものの学者本版)。 ご注意ください

不動産登記法

圧倒的に本書です。おそらく,読んだことのある受験生は誰もが言うと思います。不動産登記法はほかにお手頃入門書が少ないのです (なお,同シリーズの商業登記法は,ぼくには合いませんでした)

会社法・商業登記法

これ以外にも数冊,同系統の図解系・雑学系の本を読んだはずなのですが,タイトルを思い出せない……。会社法は「外国語」感がハンパない科目なので,手当たり次第にこういう アホっぽい本を読んどくといいと思います。

なお,商業登記法で参考になった入門書はありませんでした。もっとも,商業登記法は,多くの予備校・テキストが会社法とセットで教えています。科目を分けているものも,会社法の知識が下敷きとなるため,入門書がなくてもなんとかなるんじゃないですかね (未合格のぼくが言っても説得力ないですけど)

民事訴訟法

下記の両書は,友人のT氏がロースクルール生だったころにオススメしてくれた本です。文句なくわかりやすいです。小説で読めます。<2>のほうは,前提知識がないとしんどいので,ひと通り受験テキストを学習して意味不明だったら読めばいいでしょう(意味不明だったのでぼくは読みました)。

憲法

裁判百年史物語は,ぼくが買った当時はハードカバーしかありませんでした。あれがいまは文庫で読めるのか……。憲法は公務員試験の科目だったため,このほかにも図書館にあった薄い本を片っ端から読みました。いわゆる「判例集」も使っていました。

伊藤真先生のもの以外は,雑学本として,やる気が出ないときにでも読むといいと思います。判例がていねいに書いてある本は,かなり面白いです(とくに百年史)。

刑法

刑法は伊藤真先生,柴田先生,加藤晋介先生,山口厚先生の順で読みましたが,読んだ感じの難しさもこの順番です (加藤先生のものは,ぼくには合いませんでした)。山口先生のものは 「いやもうこれ入門じゃねえだろ」と思いましたが,文章が読みやすすぎるせいなのか,するする読めます。そして山口先生の本で,刑法の総論範囲はほとんど網羅しています。ほんと山口先生はすごいです。

「こんなに読むわけないじゃん」というかたに

そう思うかたがきっといると思うんですよ。

読みたいひとにだけオススメする

誤解しないでいただきたいのですが,ぼくは上記の本を「合格に必要な本」だとはまったく思っていませんよ。

ぼくは公務員試験受験時代,独学だったため, 「とりあえず図書館にある入門書は(可能なかぎり)全部読む」という戦略をとりました。実際,ここにあるほとんどは大学生のころに読んだものです。当時は学生でしたし,かなり時間に余裕がありました。いまでも同じ方法をとるかは微妙です。

とはいえ, 面白かったのは,事実です

ぼくは本を読むのが好きです。そして同じく本を読むのが好きなひとに,たとえば「そういえば司法書士試験の勉強してるんだけど,なんか面白い本ある?」と聞かれたくらいの,そういうテンションで紹介しました。

「論点」以外は学習が進むにつれて不要になる。でも最初から要らないわけじゃない。

試験には「論点」が出ます。論点だけ勉強すればいいような気がします。入門書は最小限に絞るのがいい気もします。なんだったら,入門書なんて要らない気もします。

でも実際はそんなに単純にはいかないんですよ。法律って,勉強しはじめたころの 「わけわかんねえ感」がハンパないんです。そこで理由を知ろうと,いわゆる「趣旨」を論点的に学習してみても,やっぱりわけわかんねえんです。

この「わけわけんねえ感」に耐える力の強いひとは,きっと入門書を最小限に絞ることができると思います。きっと短期合格できるんだと思います。

じゃあ,耐える力が弱いひとは,途中で投げ出すしかないのか。そうではない。入門書を読んでこらえる。入門書は「分かりやすい」ことを至上命題として書かれていますから,必然的に「わけわかんねえ感」が少なくて済みます。

入門書を読んで,「わけわかんねえ感」に耐えて,次第に周辺を削り落としていって,最後には論点知識だけを持って本試験に臨む──というのがいいんじゃないですかね! どうなんでしょうか,それがいいのかどうかは,ぼくの来年の本試験の結果を見ればわかる!

にほんブログ村 資格ブログ 司法書士試験へ
→他の方を見にいく(にほんブログ村へのリンクです)

挙げてないものも含めると,結構な数の入門書・概説書を読んできた気がします。これをムダというひともいるのかもしれませんけど,こういう本って面白いんですよねえ……。著者は手を変え品を変え読者を楽しませようとしているので,純粋に面白いです。
あと結構感じたのは,入門書に限って言えば,学者の書いた本のほうが図解本や予備校本より面白いです。イラストなんかなくたって面白い。ですます口調じゃなくたって面白い。学者本を受験テキストにするかたはごく少数だと思うので,入門書を学者本にする,という発想はどうですかね?

※ 【ぼくぼくアドバイス】の意義については,こちらの記事をご覧ください。

あるていどらくにいきたい: 勉強期間18ヶ月で不合格へと至ったぼくから,これから勉強をはじめるぼくへのアドバイス【ぼくぼくアドバイス】①おおいなる前提「理屈じゃねえんだよ。肌感覚だよ」
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...