国家難関資格たる司法書士試験を目指すみなさんにあっては,自身の体調を良好に保ちつつも,限界の数歩手前まで犠牲にすることで勉強時間を捻出していることと思います。
ぼくはもともとかなり体調には余裕を持たせる主義でしたが,受験生活のなかで次第に無理を重ねるようになり,少し前では「限界の一歩手前」くらいまで体調を犠牲にしていました。しかしいまでは二歩三歩手前にとどめています。
そこで体調管理についてぼくの考えていることを書かせてください。
メンタル管理に至る体調管理
体調管理というと「風邪予防」や「怪我に気をつける」といった身体そのものに照準をあてたものが多いように感じます。たしかに熱が38度あれば勉強ははかどりませんし, 人差し指の骨が折れれば鉛筆が持ちづらくなります。
しかしそれでは不十分なようで,「身体そのものの健康を考えればギリギリOKラインのはずなのに,なぜか成果が下がる」といったことがぼくにはよくありました。
ちょっとした寝不足に大きく負ける
ぼくはもともと8~9時間の睡眠を必要としているものの,受験生活のなかで「これくらいなら減らしても大丈夫。これくらいなら少し昼寝を挟めば大丈夫」と徐々に減らしたことがありました。最初はそれでうまくまわったかのように感じましたが,しばらくして妙に集中力が続かなくなり,あるときその原因が睡眠不足にあると気づいたのです。
身体のことだけを考えれば睡眠時間は (最低限)足りていたのです。勤務中に眠たくなることはあまりありませんでしたし,寝坊したこともありませんでした。しかし 試験勉強という苦行 を遂行し続けるには足りていなかったのです。
そのため「なんだかヤル気がでない」「なんだか勉強したくない」とだらけてしまって,あるとき「もしかして寝不足なのか?」と思い,8~9時間眠るようにしたら,ヤル気も集中力も, (1時間強起きている時間が減ったにもかかわらず)勉強時間も増えたのです。
暴飲暴食するなななな氏
たとえば暴飲暴食は上の身体そのものを目的とした体調管理としてはNGですが,メンタル管理まで視野に入れればOKと考えることもできると思うのです。この点について,元司法試験受験生のブログにて次のような記述があります。
健康も大事ですが、それ以上に精神力を維持することが大事でした。精神力を維持するためにはストレスを溜めないことが重要です。ストレスを溜めないコツは、腹が減ったらいつでもとにかく食べることです。私は、夜中にお腹がすいたらコンビニに行って食べ物をたくさん買って食べました。(……引用者中略……)健康面は薬でなんとかなります。
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さすが司法試験受験生は違うぜ! (ぼくは暴飲暴食しませんが……) |
メンタルのために健康を犠牲にする,という意味ではぼくと違うことを言っているように感じるかもしれませんが,ぼくが共感するのは「メンタル管理は体調管理よりシビア」ということであり,「 メンタル管理を目的とする身体管理は,通常の身体管理よりもシビア 」ということなのです。
月間85時間勤務のぼくが気をつけていること
というわけでぼくが最近気をつけているのは,次の3つです。
- よく寝る(8~9時間)
- よく動く(勤務のない日は,軽いランニングや筋トレ)
- 外に出る
普通です……。
以上のように,最近は体調管理をメンタル管理と地続きのものとして捉えています。実際「体調はすこぶるいいけどメンタルが崩壊している」ということを経験したことがありませんし,体調を可能な限り良くしておくことで,不安に潰れたり,自暴自棄になったりすることを防ぐのに役立っています。
ただし,生活スタイルは勉強期間や専業/兼業といった区別によっても変わるはずです。1日15時間勤務の人が「9時間寝て,勉強もする」というのは不可能です。9時間寝た瞬間に24時間が経ってしまいます。
だからぼくの気をつけていることというのはパートタイムで働いているがゆえに許される,ある種の「
ゆとり仕様
」でして,バリバリ働きながら苛烈に勉強している人には「
何言ってんのオマエ?
」と思われちゃいますね。
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もっとも,メンタル管理へと至る体調管理を要しない人々もいますね。
『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』の著者の山口先生や司法書士試験講師の松本先生は1日16時間以上勉強していたらしいですが,やっぱりそういう超越人類もいるのでしょう。
でもまあ,そういひとはそれが本のネタになるくらいには稀な存在ですから,それが「合格に"必要"なラインか?」といえば,ぼくは消極的に捉えています。
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